大地の芸術祭まとめ

新潟の芸術を辿る

大地の芸術祭の概要

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、新潟県の越後妻有地域で開催される国際的なアートフェスティバルです。2000年に第一回が開催されて以来、3年に1度のトリエンナーレとして開催されており、世界最大級の国際芸術祭とも評されています。

かつて新潟県知事が打ち出した里山再生プランから始まり、過疎化する農村に新しい息吹を吹き込む取り組みとして2000年にスタートしました。

舞台となる越後妻有地域は豪雪地帯の里山で、十日町市・津南町など6つのエリアにまたがる広大な約760㎢の農村地帯です。フェスティバル期間中だけでなく、常設作品も約200点点在しており、四季折々の里山の風景とアートが一年中楽しめます。

大地の芸術祭見どころ

奥深い里山に点在する作品は、風景の中に溶け込むように配置されています。また、清津峡渓谷トンネルや光の館、鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館など、トンネルや廃校を丸ごと活用したユニークな恒久作品が多数あります。


川西エリアにあるジェームズ・タレルの「光の館」は、高床式の木造家屋のような外観で、2階の天井が大きく開閉します。屋根が開くと空がそのまま額縁のように見え、日差しや雲の動き、風の気配まで感じられる“光のアート”を体験できます。なんとこのアートには宿泊することもでき、宿泊者には夜明けと夕暮れの「光のプログラム」も用意され、同じ場所でも時間帯によってまったく異なる表情が楽しめます。

松代エリアの「農舞台フィールドミュージアム」では、オランダの建築家ユニットMVRDVによる『農舞台』をはじめ約40点の作品が2kmにわたって点在します。同じ松代地区には鉢嶺篤監修の「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」もあります。ここでは、旧真田小学校の木造校舎を舞台にした空間絵本美術館で“絵本の世界”を体感できます。

大﨑庸平

レイチェル・カーソンに捧ぐ

大﨑庸平

アスファルトスポット

大﨑庸平

田んぼ

大﨑庸平

座禅体験


楽しみ方・おすすめの過ごし方

各地に点在するアートをできるだけたくさん楽しみたい!という方は、まず季節ごとに発売される「越後妻有 共通チケット」を購入しましょう。このチケットを提示することで、会期中に公開する作品をそれぞれ1回鑑賞でき、2回目も半額で鑑賞が可能です。(一部、対象外の作品あり)

作品スタートは十日町駅から。 首都圏から訪れる場合、JR東京駅から上越新幹線で越後湯沢駅へ約1時間10分、そこでほくほく線に乗り換えて十日町駅へ約30分と首都圏からのアクセスも抜群です。十日町駅直結の「十日町市総合観光案内所 Tocco-とっこ-」でレンタサイクルが借りられます。おすすめはスポーツタイプの電動アシスト自転車「里山E-バイク」。太いタイヤで田んぼ道も走破でき、1日約70kmの走行が可能なので、集落から集落へ効率よくアート巡りができます。E-バイクが4時間1,500円、1日2,800円で借りられます。

また地域の名物や風景も楽しみのひとつ。十日町は海草をつなぎにした郷土そば・へぎそばの名店が多く、芸術鑑賞の合間に地元食材を使った郷土料理を味わうことができます。「道の駅 雪あかり」では地元食材の小鉢が付いた定食が人気です。

ランチを終えたら、松代方面へ向かい、農舞台フィールドミュージアムを見学。豊かな田園風景の中でアートを探しながら走ると、移動も気持ちいいアクティビティになります。体力に余裕があれば、松之山温泉方面や津南方面にも足を延ばして、展示作品と山里の絶景を満喫しましょう。上り坂はE-バイクの力強いアシストが役立ちます。

宿泊可能なアート作品には、前述した「光の館」のほか、茅葺き民家を「やきもの」で再生した「うぶすなの家」、築150年の古民家全体がアートとなっている「脱皮する家」などがあります。特別な旅にしたい方には、ぜひこれらアートで特別な夜を過ごすことをおすすめします。

基本情報

アクセス

住所:新潟県十日町市・津南町 ほか(越後妻有地域6エリア、計約760㎢)

  • 電車:JR東京駅→(上越新幹線1h10)越後湯沢→(JR上越線30分)十日町
  • 車:関越道六日町IC→国道253号経由で約30分
  • 自転車:八日町・津南の各案内所でレンタサイクル(ママチャリ・E-バイク)あり

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