鶴ヶ城の概要

会津若松市の中心にそびえる鶴ヶ城(会津若松城)は、約630年前に葦名直盛が築いた「東黒川館」が前身とされる名城です。現存する天守閣で唯一、赤瓦の屋根を持つのが特徴で、会津地方の「王冠の宝石」とも称されます。
明治維新によって侍の時代が終わると、鶴ヶ城は時代の遺物と皆され明治7年(1874年)に解体されましたが、昭和40年(1965年)に復元再建され、その後も平成12年(2000年)に「干飯櫓・南走長屋」が江戸期の技法で復元されました。平成23年(2011年)には天守の屋根が赤瓦に葺き替えられ、幕末当時の姿を再現した現在の天守閣は現存する日本の城郭で唯一の赤瓦天守となっています。
城内は「鶴ヶ城公園」として整備され、その大半が国の史跡に指定されています。また天守閣内部は「若松城天守閣郷土博物館」として会津地域の歴史資料が展示されており、会津藩や戊辰戦争に関する学びの場ともなっています。
「日本さくら名所100選」に選ばれている桜の名所でもあります。
鶴ヶ城の見どころ
春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪化粧…鶴ヶ城公園は四季それぞれに違った魅力を見せてくれます。特に春はソメイヨシノが満開となり、石垣や天守をバックにピンク色に染まる風景は圧巻です。秋には紅葉が城を彩り、堀に映る紅葉と石垣のコントラストが美しく、冬には城全体が雪化粧し幻想的な姿に。
夜間は四季折々に天守がライトアップされ、昼間とはまた違った雰囲気を楽しめます。鶴ヶ城のナイトツアーなども開催されているため、注目です!
鶴ヶ城
鶴ヶ城のお堀
和舟クルーズを体験
茶室麟閣
楽しみ方・おすすめの過ごし方
まずは69,000坪と広大な敷地の鶴ヶ城公園をゆっくりと城内を散策しましょう。所要時間は約1時間30分が目安です。最上階の展望台からは、会津の街並みや磐梯山、飯盛山など、広範囲のパノラマビューを楽しむことができます。
歩き疲れたら、茶室麟閣へ移動し、庭園を見ながら抹茶とお菓子でほっと一息。一席600円でお抹茶と薯藷饅頭(じょうよまんじゅう)をいただけます。
4月〜9月に訪れる方は、和舟クルーズを体験するのもおすすめです。伝統的な木造の和船を船頭が漕ぎ、悠々と城の堀を巡ります。ガイドの解説を聞きながら歴史に思いを馳せる貴重な体験ができます。
お昼は鶴ヶ城会館のレストランで会津名物を味わうとよいでしょう。鶴ヶ城会館は北出丸入口にあり、「お食事処・二の丸」では郷土料理のわっぱ飯をはじめ、ソースカツ丼、喜多方ラーメンなどをいただくことができます。


基本情報
営業時間・定休日: 天守閣入場 8:30~17:00(入場受付は16:30まで)、年中無休
料金: 大人410円(天守閣+麟閣共通520円)、小中学生150円
※身体障がい者手帳等提示で無料。
アクセス
住所: 福島県会津若松市追手町1-1
- 電車:JR磐越西線 会津若松駅からまちなか周遊バス「ハイカラさん」・「あかべぇ」で「鶴ヶ城入口」下車(約20分)
- 車:磐越自動車道 会津若松ICから約15~20分。
その他: 周辺には西出丸・東口・南口の3か所に有料駐車場(計360台)があり、1時間目200円、その後1時間毎100円追加。荒天時や冬期間の大雪などで臨時閉鎖・入場制限になる場合もあるので注意。


郷土博物館