インタビュー

筑後川の絶景と「美肌の湯」を独り占め。進化し続ける“おこもりの宿”「原鶴の舞」の真髄

福岡県朝倉市、筑後川のほとりに位置する原鶴温泉。古くから「美肌の湯」として愛されてきたこの地に、プライベート感を極めた隠れ家のような宿があります。それが「原鶴の舞」です。今回は、宿のこだわりや、お客様に支持される理由について詳しくお話を伺いました。

大﨑 庸平

株式会社 Hinotori 代表取締役

大﨑 庸平

地域観光と地域旅館が好きで株式会社Hinotoriを起業しました。以前は株式日本ユニストにて熊野古道の宿「SEN.RETREAT」を立ちあげ集客していました。「地域のまごころが報われる世界を創る」をミッションに旅館と地域観光を盛り上げたいと思っています。以前は屋内型テーマパークSMALL WORLDSやアートアクアリウム美術館の立ち上げに参画してマーケティングをしたりとマーケティング畑が長いです。新卒ではPwCコンサルティングに所属しておりました。

http://hinotori-trip.com/media

(左)原鶴の舞支配人の鶴岡さん。

コロナ禍をきっかけとして、新たなこだわりをふんだんに取り入れた宿を再スタートさせ、宿泊者の方々に癒しをお届けされています。

福岡県朝倉・原鶴の舞。

客室から筑後川の景色を独り占めできるリバービューや、創作和食が人気のおこもり宿。

コロナ禍を経て進化した「おこもり」のコンセプト

ーーまず、この地域の温泉にはどのような特徴があるのでしょうか?

鶴岡さん: この地域は「美肌の湯」として知られており、アルカリ単純泉や硫黄泉、あるいは各旅館が独自に掘削した源泉などが楽しめるのが大きな特徴です。当館の周辺には際立った観光資源は少ないものの、その分、純粋に温泉を求めてお越しになるお客様が非常に多いですね。

ーー「原鶴の舞」として、特に大切にされているこだわりを教えてください。

鶴岡さん: 私たちが目指しているのは、お客様が誰にも邪魔されずに過ごせる「おこもりの宿」です。2017年のリブランドオープン後、コロナ禍をきっかけに、お客様が他の方と顔を合わせず安心して過ごせるよう、2019年には全客室を改装し、すべてのお部屋に源泉掛け流しの温泉を引きました。

ーー全室に温泉がついているのは贅沢ですね。お部屋ごとに違いはあるのですか?

鶴岡さん: はい、何度お越しいただいても飽きないよう、同じ価格帯のお部屋でも1部屋ごとにコンセプトを変えています。例えば102号室は、露天風呂と内風呂の両方を備え、3世代のご家族やお孫さんと一緒に思い出を作っていただけるような造りにしています。また、車椅子のままお部屋に入っていただけるよう、館内の段差を極力なくしたバリアフリー設計にもこだわっています。

筑後川を望む絶景と、五感で楽しむ「地産地消」の創作料理

ーーお部屋からの景色も素晴らしいと伺いました。

鶴岡さん: 目の前を流れる筑後川を眼下に眺めながら過ごせる「リバービュー」は、当館の自慢の一つです。特に、お風呂に入りながら川の景色を楽しんでいただけるよう、浴室をガラス張りにするなどの工夫を凝らしています。

ーーお食事については、どのようなこだわりがありますか?

鶴岡さん: 「地産地消」を掲げ、近くの「道の駅うきは」や地元のJAなどから、料理長とオーナーが自ら厳選した新鮮な食材を仕入れています。予約制をとることで、大量仕入れをせず、常に鮮度の良いものだけをご提供しています。料理のジャンルとしては、和食一筋の料理長が手がける「創作和食」です。洋食の要素も取り入れた和洋折衷のスタイルで、味はもちろん、目でも楽しんでいただけるような盛り付けを大切にしています。お客様からは「綺麗だね」「美味しい」といったお声を多くいただいております。

「お断りしない」サービスと、改善し続ける真摯な姿勢

ーーサービスについてはいかがでしょうか?

鶴岡さん: 私たちが目標としているのは「お断りをしない」対応です。お客様が言葉にされない細かなニーズまで汲み取り、できる限りのご対応をさせていただくことを大切にしています。チェックイン時にお迎えする「茶香炉」の香りや、特別な体験を感じていただくための刺激のあるスリッパなど、細部までこだわりを詰め込んでいます。

ーーリピーターの方も多いそうですね。

鶴岡さん: ありがたいことに、「スタッフの〇〇さんに会いに来た」と言ってくださるお客様も多くいらっしゃいます。

ーー最後に、これから来館されるお客様へメッセージをお願いします。

鶴岡さん: 私たちは小さな旅館だからこそ、お客様の声に本気で向き合っています。日々アンケートを確認し、いただいた改善点はすぐに見直すようにしています。一度お越しいただき、もし気になる点があればぜひお聞かせください。次にご来館いただいたとき、そこが本当に改善されているかどうか、私たちの進化を確かめていただければ嬉しいです。

2017年のリブランドを経て、時代のニーズをいち早く捉え「おこもりの宿」へと進化した原鶴の舞。筑後川のせせらぎを眼下に望むリバービューの客室、地元の旬を五感で味わう創作和食、そして全客室に引かれた「美肌の湯」。ハード面の魅力もさることながら、この宿を真に形作っているのは、お客様の言葉にならないニーズを汲み取り、アンケートの声を即座に形にするスタッフの方々の真摯な姿勢です。

「小さな宿だからこそ、小回りを利かせてお客様の要望に本気で応えたい」。その熱意が生み出す心地よさは、訪れるたびに新しい感動を与え、多くのリピーターを惹きつけ続けています。進化を止めない「原鶴の舞」の挑戦は、これからも筑後川の流れとともに、訪れる人の心に寄り添い続けます。

インタビュアー:大﨑庸平

原鶴の舞

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